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【岩崎量示】第3回:視覚的にも感じられる橋の劣化

【岩崎量示】第3回:視覚的にも感じられる橋の劣化

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阿部
タウシュベツ川橋梁の老朽化が進行していく一番の要因は何なのでしょうか?
岩崎
先ほどもお話した通り、タウシュベツ川橋梁はダムの中にあるので、水没しては地表に出てくるというサイクルを繰り返してるんです。そうするとコンクリートの中に水が染み込んでいって、それが冬になると凍るんですよ。
阿部
はい。
岩崎
水は凍ると体積が増えるので、それによってコンクリートに亀裂が入ります。それを何度も繰り返していくうちに、橋全体がだんだんスポンジ状になって、強度が落ちていくんですよね。だから、劣化の一番の要因は水と氷なんです。
阿部
冬を越すたびに、コンクリートがスカスカになっていくのかぁ。
岩崎
そうなんです。コンクリートの専門家の人の話によると、タウシュベツ川橋梁は通常の50倍ほどのスピードで劣化しているらしいんですよ。

ダムができてから60回以上も冬を越していることを考えると、だいたい3000年分くらいの劣化が進んでいるという状況になります。

阿部
はぁー、3000年ですか! つまり、今、我々が見ているのは、1950年代に作られたコンクリート建築の3000年後の姿ってことなんですね。面白いなぁ。
岩崎
そうなんです。まぁ、実際に他のコンクリート建築が3000年ももつかどうかはわからないですけど、計算上はそうみたいですね。

 

 

阿部
橋の劣化を視覚的に感じることってありますか?
岩崎
はい。やっぱり、橋の劣化が一番感じられるのは春先なんですよ。冬を乗り越えたことによるダメージもあるし、寒暖差があると1日の中で水が凍ったり溶けたりを繰り返すこともあるので。

だから、しばらく橋を近くで見ていると、コンクリートがポロポロっと落ちてきたりってこともあります。

阿部
じゃあ、リアルタイムで崩れていく様子が実感できるってことですね。
岩崎
はい。写真にもあるんですけど、橋脚の下に積もってる白い粉なみたいなのは、表面から崩れたコンクリート片です。

 

 

阿部
崩れたコンクリート片が堆積してるんですか。
岩崎
えぇ。それが、夏くらいになると水に浸るので、流れていくんですよ。なので、堆積しているのは、その年に崩れた分ということになります。
阿部
1年で、こんなに。毎年毎年、目に見えるくらいの量が失われていってるんですね。
岩崎
そうですね。あと、触ると崩れるので、その気になれば、たぶん人力で壊すこともできます。
阿部
はぁー。
岩崎
僕ひとりでも、1日あれば割といい線いくと思います。
阿部
いい線いくって(笑)!
岩崎
だから僕はずっと通ってるけど、壊れた時の第一発見者にはなりたくないなと思ってるんですよ。絶対に「お前がやっただろ」って言われるじゃないですか。

 
一同:(笑)。
 

岩崎
「橋の写真が撮れなくなって、一番得するのはあいつだ」って。
阿部
いやいやいや(笑)。
岩崎
「第一発見者とか言ってるけど、人がいない時に自分でやったんじゃないか」って言われたら嫌なので(笑)。
阿部
それは確かに嫌ですね(笑)。

 

 

—> 第4回:〝飽きた目〟だからこそ撮れるリアルな橋の姿

 

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