カート
北海道ローカルマーケット

北海道ローカルマーケット

商品をさがす
カテゴリからさがす
価格からさがす
読み物
ご案内
【ki-kiru】第1回:枝の部分に現れた節に見る〝木の生き様〟

【ki-kiru】第1回:枝の部分に現れた節に見る〝木の生き様〟

目次はこちら

阿部
今日は、斗沢さんが作られている木製のクラフトアイテムについてお話を伺いたいと思っています。よろしくお願いします!
斗沢さん
こちらこそ、よろしくお願いします。何か飲み物あった方がいいよね。
じん
いいですよ! 気にしないでください。長い時間お話を聞くことになると思うので、もしのどが渇くようでしたら、斗沢さんの分だけでも用意していただければ。
斗沢さん
そう? それならいいや。
じん
では、最初に商品のことを伺ってもいいですか?
斗沢さん
どうぞ、何でも。
じん
このウッドボウルは、何の木で作られているんですか?

斗沢さん
これは、タモの木ですね。去年台風があって、この近所にある農家さんのところへ風倒木の処理に一緒に行ったんですけど、その敷地内にある湿地に倒れてたんですよ。
阿部
倒木だったんですね。
斗沢さん
そう。それで、農家さんに聞いたら楡(にれ)の木だって言うから、そうだと思ってたんだけど、木の外側にある白太(しらた)って部分わかります?
阿部
いや、初めて聞きました。
斗沢さん
木って、中心部に近づくに従って色が入っていくものが多いんですけど、内側の色が濃い部分を赤身、外側の白い部分を白太っていうんです。それで、この白太の感じが楡とは違ったので、何人かの林業関係者に「これ何だと思う?」って聞いてみたら、どうやら谷地梻(ヤチダモ)だっていうことになって。

 

 

阿部
商品を製作する時って、木の種類によって何を作るかを決めていくんですか?
斗沢さん
うーんとね、注文があった時には、作る物に合わせて、こういう木が向いてるはずだってことで木を選びますね。このボウルみたいに、自分で勝手に作る物はむしろ逆で、本当は器に向かないような部分だとか樹種だとか、そんなのも平気で使っちゃう。
阿部
それは、自分が面白いと思う感覚に従って?
斗沢さん
うーん、そういうことなんだと思いますね。人と同じようなことをしていてもつまらないので、「普通はこうしないだろうな」とか「この木をこうは使わないだろうな」ってことを考えながらやってるかな。このボウルだって、節の部分がくぼみになってるから、普通は器にはしないと思うんですけど。
阿部
そうですよね。食べ物とかが引っかかったり、詰まったりとかしそうですもんね。
斗沢さん
そう。だけど風合いとしてはいいなと思っていて。こういう節があるから、この形にしたんですよ。〝縮み〟って言うんですけどね。
阿部
縮み?
斗沢さん
樹木として立っていた時、ここには枝があったんですよ。その重みでもって、付け根の部分にぎゅーっと圧力がかかって杢(もく)になるっていう。
阿部
杢ってなんですか?
斗沢さん
杢っていうのは、枝の重みで木に圧がかかってできる模様のことで、節のまわりにできた杢を見ることで、どちらに重さがかかっていたかがわかるんです。

 

 

じん
この節って、枝があった跡なんですか?



斗沢さん
そう。節っていうのは全部枝の跡だから。
阿部
へぇー。枝の重さで、幹にこういう隙間ができちゃうんだ。
斗沢さん
うん。節には、〝死に節〟と〝生き節〟っていうのがあって、これは死に節なんだけど。
阿部
どういう違いなんですか? ここに生えていた枝が枯れてたか、枯れてなかったかということですか?
斗沢さん
うん、そういうことなんですね。板にしたり伐採したりした時に、まだ枝として生きているか、枯れているか。このボウルにある節は、木を生育する時にぎゅっと真っ直ぐ一本の木になって欲しいから、剪定の時に余計な枝を切った跡かもしれないね。ずーっと前に切ったか折れて、そこだけ枯れていったというような。
阿部
はぁー。要するに古傷みたいなことなんですか。
斗沢さん
そうですね。
阿部
じゃあ、節を見ることによって、この木がどういう運命を辿って来たというのが、想像できるってことなんですね。
斗沢さん
そういうことなんですね。木の生き様っていうかね。
阿部
木の生き様かぁ。あまり考えたことがなかったです。

 

 
—> 第2回:加工することで見えてくる木が歩んできた半生

 

ki-kiruの商品一覧

関連記事

メルマガ会員募集中!

北海道の暮らしと魅力を、
店長・じんちゃんがお届けします